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2009.05.20 終戦に思う
ついにスリランカの内戦が終わったらしい。
自分はその日、ビザの延長手続きを終えて、コロンボから帰るところだった。
「ゴールロード」という国道2号線的な道路を4時間かけてゴールへ、そこから内陸へ向かう山道に入り少し前に自爆テロのあったアクレッサまで1時間(「テロの脅威」参照)アクレッサから2時間、トータルで7時間近くかけてデニヤーヤへ戻ってきた。
道中いたるところで、平日の昼間にもかかわらず、大勢が道路沿いで集まって国旗を振って終戦を祝っていた。
仕事のない人たちがこんなにいるものなのか・・・
「私たちは勝った!」という言葉が多く聞かれた。
祝っているので、シンハラ正月のように、爆竹をバンバン鳴らし、踊っている人もいて、楽しそうである。
無料で「キリバット」というココナッツミルクで炊いたご飯を振舞っていたりもする。
わざわざ走っているバスを止め、ヅカヅカ乗り込んで振舞おうとする人までいた。
バイクやスリーウィル、トラックの荷台でも、ギュウギュウ詰めになって国旗を振りまわしながら大騒ぎしている。
戦争が終わるって、こんなにおめでたいことなのか・・・
なんとなく自分は冷めた目で見ていた。(元々お祭り関係はあまり好まない)

翌朝、大統領の演説があるというので、学校の隣に住んでいるカウンターパート(相棒)スニルさんの家のテレビが、学校に設置された。
14型のテレビを全校生徒が見るという、無謀としか思えない展開。
子どもたちも喜んだ様子で「Sir!戦争終わったよ!」と笑顔を見せていた。

そんな中、スニルさん、どこか浮かない顔をしている。
話を聞いてみると・・・
「長い戦争の中で大勢の人間が死んでいる。その家族は悲しんでいる。LTTE(今回壊滅させられたタミル人グループ)だけじゃなく、政府軍も、民間人も。そして家族や家を失くした人たちのことをこれから考えていかなくてはならない。だから戦争はまだ終わっていないんだ。爆竹買うくらいなら、難民に寄付した方がいい。」
まったくもってそのとおりである。
日本では終戦記念日はすごく厳かな雰囲気であったことを、ふと思い出した。
内戦が終わったことは、当然歓迎されるべきことではある。
ただ、お祭り騒ぎでお祝いするべきなのか。
スニルさんのように考える人が他にもいるのだろうか。

「でも、この考えはあくまで自分の個人的な考え。だからほとんど話さない。「偉い人たち」から迷惑がられるだろ。」
と言って、どこか皮肉そうに微笑むスニルさん。
そうなのだ。
この国は俗に言う「偉い人たち」が豊かに暮らし、一般市民の生活は決して楽なものではない。
賄賂が日常化していて「偉い人たち」はなかなかうまいことやっているらしい。
そして、市民レベルでそれを糾弾することはタブー。
報復行為が怖いのだ。
一教員が校長に楯突こうならものなら、左遷は当たり前らしい。
それは行政全般に言えることらしく、一般市民はもうあきらめている。
戦争が終わったとは言っても、この国が豊かで貧困のない国になることができるかどうか。

ここのところスニルさんは、来月ある州予選への交通費の捻出に頭を悩ませている。
親の仕事がないため収入がなく、交通費が全く出せない子もいるのだ。
そして、その分はスニルさんがいつも負担している。
せめて子どもがみんな靴をはいてバレーができて、自分の遠征費用は出せるくらいには、経済力のある国になってほしいと願うばかりである。
というか、そんな風に自分が思うこと自体、日本が豊か過ぎるのだろうか・・・
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