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2008.09.14 大会終了
いよいよ大会当日。
朝スターティングメンバー発表。
そして、場面に応じて積極的にメンバーチェンジをすることも伝える。

試合会場へ歩いていく途中、キャプテン・マドゥが、トコトコ近づいてきて・・・
「こんなメンバーならいいんだけど・・・」
練習してきたメンバーをベースに、小柄ながら守備のいいレフト・ラサンティをセッター対角(3-1-2のフォーメーション上、セッター対角はつなぎ役として非常に重要)にして、昨日調子の良かった大型新人サンダマッリをレフトに、という。
どうやら、昨日から合流したメンバー・ニランティの意見もあるらしい。
確かに、現在少々難ありのセッター対角チャンディマに換えて、信頼の厚いラサンティを据えるのは名案だ。
そして今後得点源として期待できる新人・サンダマッリをレフトに。
守備の不安はリベロで解消。
ただ、それはまったく練習していない。
「チームとして、「これでやっていく」ということにひとつになって取り組むのが大切なんだ。いろいろな意見があるのは当然。積極的にメンバーチェンジしていく中で、そういう形を考えることもあるだろうから、そうなったら、その形でがんばれ」
として、スニルさんと少々相談。
自分とスニルさんにはなかった考え。
そして、スニルさんにはかなりいい考えに思えた様子。
ただ、「練習は嘘をつかない」
しかも、いきなり朝思いついた方法でやるくらいなら、練習は要らない。
練習したメンバーで臨み、状況に応じて試してみようということで、話がまとまった。

会場で練習しているチーム、第1試合の4チームを見る限り、正直自分たちは結構やれると思えた。
きちんとフォーメーションが成り立っていて、3回でアタック、ができる回数が明らかに自分たちより少ない。
「きちんと対戦相手を見て、弱点を探そう」
これは来る前から何度も言ってきていたので、みんなしっかりやろうとしていた。
というわけで、第1試合の間は十分にアップができた。
自分たちのアップは、すべて自分が考えた(日本で自分がやってた)ものなので、少々変なのもある。
ランニング、体操は掛け声を掛けるとか、サッカーでやるブラジル体操や、股関節のストレッチをしながらゴロゴロ転がるとか・・・
レシーブも走りこみ。
周りは明らかに物珍しそうに見ていた。
ただし、「なぜそうするのか」をちょっとは学んできているので、きちんとしたアップをしているのは自分たちだ、と少しは分かっていることを願っていた。
すると、昨日から始めたばかりのエース・ニランティが、想像以上にスムーズに溶け込んでいた。
ユースの練習でやっているものもあったようなのだ。
それぞれのアップ・練習の意図も、周りが説明するとすぐに笑顔で理解を示していたので、自分としては一安心。

そして、対戦相手が決まる第2試合。
ニランティが少々苦笑いしながら・・・
「ここはユースのセンター、リベロがいるんだ」
見ると170オーバーのセンターが2枚、チャンスボールはかなりの確率でAクイック。
時々合図を出しながら、レフトがセンターに回りこんで時間差っぽく打っている。
チャンスボールはほとんどリベロがレシーブし、非常に安定している。
レフト2枚はほとんどミスがなく、安定した強打を繰り返している。
明らかにレベルが違う。
「リベロはあのリベロ?」
とそのチームのリベロを指差すとニランティが・・・
「違うよ。リベロはレフトの子」
実質リベロ2人、そしてクイックのできるセンター2人か・・・
聞けば、体育専門の学校で、試験をクリアしないと入れないという。

これは明らかに分が悪い。
自分の目論見(変則(ブロック1枚制)3-1-2)では・・・
センター攻撃のできるチームはないだろうから、センターブロックなし。
コート後方コーナーの2人を中心に強打をレシーブ、ブロックをしないセンターセッターとその対角、サイドアタッカーの3人で、中途半端なボールをつなぎ、エース・ニランティで攻撃。
要は、弱いチームに取りこぼさない、手堅く拾ってエースにつなぐ、ということに重点を置いて練習し、フォーメーションを組んできた。
となると、非常に分が悪い、というより、相手の最大の強みに対して、まったく準備していない。

そこで・・・
「サーブはリベロ以外へ」
「速攻は決められても仕方ない」
「ただのサイド攻撃を拾って、ニランティへつなぐ」
そして、ニランティには・・・
「あのリベロとレフト(ユースのリベロ)を崩さない限りは苦しい。崩せる可能性があるのは、ニランティの強打のみ。ガンガン攻めていけ。攻めがうまく行き始めたら、突然フェイント。決して弱気になってフェイントしてはいけない」
と指示。
弱気なフェイントはクイックの餌食になるだけだ。

1セット目。
かなり緊張気味で、サーブがほとんど入らない。
追い風も裏目に出て、山なりに緩いサーブを打つとアウトに。
それをきちんとジャッジしてくる相手が次々に得点。
スニルさんに「次は思い切ってスタメン変えよう」と相談、即決。
朝出てきた案で行くことに。
そして14点どまりで第1セット終了。

2セット目。
サーブがほとんどリベロ以外に行き、速攻が激減。
そして、動揺したのか、多少レフトの2人までミスが目立ち始めた。
中盤でリードを奪うと、こっち以上に向こうがもたつき始めた。
あれよあれよと24対19のセットポイント。
こっちはタイムアウトも2回残っている。
ただ、1セット終わりかけているのに、フォーメーションがうまく回っていなくて、時々誰もいないスペースができていたのが気になっていた。
とはいえ、あと1点。
1セット取れば、どうなるかわからない。
しかもエース・ニランティは前衛。

ここからが悪夢の始まりだった。
フォーメーションを勘違いしたセッター・タクシッラが、バックアタックのトスを上げてしまう。
前衛のつもりで助走に入ったニランティ打てず。
チャンスボール献上、派手な速攻で失点。
サーブレシーブをするためにニランティがかなり後方へ下がっていたのだ。
「サーブレシーブはW型に配置された後方2人が取るので、前方中央の選手は下がらずに前をケアする」
という約束事が、明らかに崩れていた。
それを見越したように、相手のサーブはニランティへ。
案の定崩され、切り替えされてしまう。
次もニランティにサーブが。
かなり後方でレシーブさせられることになり、しかもコート外へはじいてしまった。
あきらめかけたところで、必死にボールを追ったセッター・タクシッラが今日一番のセンターオープンを上げる。
みなニランティの強打を心待ちにしたものの、かなり後方でサーブをレシーブしたニランティは、助走の準備をしておらず、誰も打たないナイストスがコートに落ちた。
すぐにタイムアウト。
なんとか修正・・・と思ったが、
スニルさんの指示するサーブレシーブのフォーメーションは練習したことはない。
というか、メンバー構成自体初めてなのだから、無理もない。
子どもの顔も、まったく表情がなく、言葉も出ない。
そんなにうまくは行くはずもなく、23点目が相手に入った時点で、再度タイムアウト。
スニルさんはかなり熱くなっていて、自分にはいまいち聞き取れない指示。
というか、具体的な指示をしている感じはなかった。
そこで・・・
「いつもやってきたとおり、高い離れたトスを上げて、ゆっくりニランティに打たせていこう」
そうセッター・タクシッラに指示。
安心したような笑顔を見せたので、後は信じるのみ。
再度サーブで崩され攻撃できず、ジュース。
その後、ようやくニランティにつながり強打成功。
そしてここで、頼みのニランティの前衛終了。
バックアタックになり弱気になったのか、中途半端な強打でアウト。
無難に入れていこうとして後方に放り込んだオーバーパスもアウト。
あっさり逆リーチをかけられ、最後は返すだけになったチャンスボールを相手レフトが強打。
ポジションのはっきりしないレシーバーの間にきれいに決まり試合終了。

スニルさんは「シット!!」
とグランドを蹴りつけて悔しがっていた。
終わってすぐのミーティング。
スニルさんは「俺は言うことはない。みんなで話し合え、とだけ言う」と自分に言っていたものの、
「4回は勝つチャンスがあった。もったいない。なにをやっていたんだ?」
と思わず口にしてしまっていた。
その後も同じようなことを繰り返し言っていた。
そして自分が話す番に。
「明らかに相手は強かった。クイックもありアタッカーも多い。でも、勝てなかったかな?自分たちがやってきたこと、サーブやレシーブで十分勝てるんじゃないか?」
「自分が来てからほんの1ヶ月ちょっと。ニランティとは一日練習しただけ。まだまだこれから強くなれる」
「でも、勝つことは簡単じゃないって、今日学んだ。その様子を忘れないように、写真に撮ろう」
「そして、デニヤーヤに戻って、練習するときにこの写真をみて、今の気持ちを思い出そう」

以前の初試合で、負けたのに喜んでいたことを戒めるために、笑顔じゃない写真を撮ったのだが、それが子どもには結構インパクトがあったのだ。
正直、いいやり方なのかどうかはわからないが、今回も同じように、写真を使ってやってみようかと。
会話力のない自分。
話術で伝えられることはまだまだ少ない。
だけど、写真を撮って、
「このときの気持ちを忘れないように」
とすることで、今後に生かそうかと。

「思い切ってミスをすることがあってもいい。でも、その次どうするか、それを考えてから、次のことをするんだ」
そういって練習してきたことと、同じ。
試合で負けた。
では次からどうやって練習していくか。

ミーティング後、すぐにみんなデニヤーヤに出発。
でも自分はJICAの歓迎会があるため、コロンボに残らなければならなかった。
早く帰ってきて、という子どもに・・
「みんなで今日のこと、これからのこと、いろいろ話し合うんだ。少しくらい自分がいなくても話し合えなくてどうする?」
「自分は、いつまでもいるわけではない」
そうなのだ。
ここにはおそらく、半年。長くても1年。
今の予定はそうなっている。
コーチがいなくてもやっていける、そんなチームを作らなくては。
突然やりなれないポジションになりながらもがんばったラサンティに、ノートを渡し、
「今日学んだことを書くんだ。」
それを興味津々な顔で覗き込んでいるニランティに、
「このノートには、今までの練習の大事なことがたくさん書かれている。読んで、みんなに教えてもらうんだ」

敗戦からなにを学べるか。
それで、今後、自分たちが強くなれるかどうか、決まってくる。
自分も、じっくり今までを振り返ろう。
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