上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
日曜に州予選を終え、祝日だった月曜をオフにして、火曜から練習再開。
朝一番でスニルさんと相談し、思い切って、セッターをライト対角に置き、俗に言う3-3のシステムに切り替えることに。
・セッター・ピユミがバックトスができない(そこまで練習していない)
・前セッター・タクシッラの守備・つなぎが安定しているのでライトに。
・エース・ニランティカをブロックでも生かすためにセンターに。
・若いが州予選でかなりの経験を積んだマヘーシャをレフトに。
・緩い攻撃には対応できるが、足の長いスパイクに弱い点を改善する。
などなど、意図、目的はいろいろ。

とはいえ、練習量が絶対的に少ない。
基礎的な練習は減らし、ゲームメインでやっていかなくては。
ただ、その結果、ミスが増えることも懸念される。
かなり大きな賭けだった。
と思っていたら、なんと、土曜日から全国大会という電話連絡が。
おいおい・・・正式な通知なしかよ・・・
金曜出発だから3回しか練習ないぞ・・・
大きな賭け、いきなり大ピンチ。
再度スニルさんと相談してみたが、思い切ってやってみよう、ということに。

やってみると・・・
1種類だがローテーション・フォーメーションを覚えたので、結構応用が利いて、思いのほか理解が早い。
足の長い攻撃がつながり始めた上に、3-3のウィークポイントであるコート中央にくる緩いボールが、ボールを取りたがる子ばかりなので、意外と落ちない。
バックトスの必要がほとんどなくなったせいか、ピユミはややホッとした様子で、よく足が動くように。
指の骨折がほぼ回復した守備の要・チャンディマも復活、軽快な動きを見せ、リベロとして十分期待できる。
その上、家庭の事情で、決勝で対戦したチームの選手として大会に来ていた、前全国大会の最後の最後で活躍したサンダマッリ(上背があり強打が期待できる)が、帰ってきて一緒に行くことになった。
元々うちの選手という登録の扱いらしく、他のチームで出ることがだめだったらしい。
そして、こっちに復活して参加することもOKらしい。
スリランカらしいシステムといえばそれまでだが、少々釈然としない。
ただ、そんな風に思っているのは自分一人だけで、そもそもサンダマッリのいたチームの監督が言ってきたことらしい。
あちらのチームも全国に行くのに、何を考えているのか。(ちなみにサンダマッリは中心選手だった)
郷に入らば従うしかないか、と深く考えないことに。
などなど、結構いい雰囲気で3日間の練習終了。

ただ、いいことばかりではなかった。
いつものイスズ・ファーゴで行くため、一人だけ人数があふれる形になってしまうことに。
県予選でしっかりと存在感を示した、次期リベロ候補のアヌルッディカが行けなくなってしまった。
口数は少ないが、練習はほとんど休まず、コツコツとがんばってきた子だけに、非常にかわいそうだ。
州予選の帰りの車の中で、優勝のトロフィーをうれしそうに抱えていたアヌルッディカに、
「県予選でアヌルッディカががんばって、州予選に進めたから、それがもらえたんだ」と声をかけた時、すごく満足そうに微笑んでいたのに。
そういう事情も各自がきちんと胸に刻んで、大会に臨まなくては。

今回の大会、例年ならスリランカ唯一の屋内体育館で開催されるはずだったのが、前大会と同じ屋外のコートで開催されることに。
子どもたちは屋内でやれることを期待していた(自分もかなり期待していた)が、それは決勝(少し後に決勝のみ行われる)に進んだときまでのおあずけとなった。
前大会の鬱憤を晴らすにはちょうどいい。
しっかり勝ち進んで、アヌルッディカも含め、みんなでオレンジのコート(予想)に立とう。
スポンサーサイト
2008.10.28 食の壁
デニヤーヤにきてから、2回ほど腹痛・食欲不振で町の診療所に行っている。
元々辛いものが得意じゃないのだが、「世界一辛い」といわれるスリランカカレーに少しずつ慣れようと、周りの協力を得ながらがんばってきた。
ごちゃまぜにして手で食べるカレー、肉はほとんど使われない。(これは地方によるみたい)
まあ、なんだかんだで結構慣れてきて、おいしくいただけるようになってきていた。

ただ、こっちの人は「食事を食べたか?」「何を食べた?」などなどとにかく食事に関して頻繁に聞いてくるので、正直うんざりしていた。
今の自分は、あまり食事をとらない、というかこっちの人の食べる量が多すぎる。
必ずご飯は1合は食べている。
それにカレーを数種類混ぜて食べるのだから、結構多い。
今のところ、バレーの練習では自分がプレーする時間はかなり少ない。
そのせいかあまり空腹感もないのだ。
自分の食事の量の少なさや、カレーとご飯を食べず、パンを好んでいることは、学校と近所でかなりの話題になっている。
町の知らない人にまで「ご飯食べないんだって?」と言われるくらい。
コーラ大好きな自分に「コーラは身体によくない」とか、「もっと米を食べろ」とか言う人も多く、大きなお世話なのだが、それが親切だと信じて疑わない。
好きで飲み食いしているものを否定される。
それは、結構精神的に苦痛だった。

カレーをおいしいと思ってたくさん食べたり、ちょっとお呼ばれして肉入りカレーを食べたりした後、2回通院という結果になったことを受け、ドクターが下した判断は・・・
「辛いものを食べないこと」(ついでに脂っこいものも)
食というのはその国の重要な文化。
それに慣れないということは、その国の文化に慣れないのと一緒。
ただ、自分にとって、スリランカの3食カレー文化、そしてあの辛さ(かなりの香辛料と調味料を使っている)の壁は厚かった。
派遣前の健康診断でコレステロールで引っかかっていたのも気になっていたので、ドクターストップということで、今後は自分の好きなものを自由に食べれるかと思うとちょっと一安心。
カレーの勧めを断るには、ドクターのお言葉は最高の一言だ。
自分もスポーツをやってきた人間の端くれなので、一応身体を気遣って食事を摂ることぐらいはできる。
カレー以外の食(自分的には果物が狙い目)や他のことでこっちの文化を堪能していけばいい。
とりあえず、カレーはちょっと・・・

特に日本食が恋しいってことはないんだけど、食べたいものをなにかあげるとしたら、冷たい「そば」かな。
あのさっぱり感は、こっちにはちょっとない食べ物。
今度コロンボ行ったら食べよう。
2008.10.27 州予選終了
片道3時間かけ、スリランカの南端に近い町での州予選へ。
男子は思いのほかレベルが高く、これでは我がSt.MATTHEW'Sの男子では太刀打ちできない。
先日行われたアジアユース大会でスリランカ代表のリベロだった子がいるチームなど、日本の高校の全国を目指すレベルに近い。
そんなチームも途中でまけてしまうくらいだった。
女子は県予選から多少良くなった程度。
それほど心配ないと思われる中、全く練習していないU-18はあっさり決勝へ。
ただし、決勝の相手は少々サーブが強く、スパイクサーブまで打つくらい。
こなれたトスアップのできるセッターと、力のあるアタッカーもいて、レシーブも構え方から違う。
そのあたりは、明らかに練習の積み重ねの差。
如何ともしがたく、敗戦。

今まで、表面的にラリーが長くなればよし、と練習期間の短さから妥協してきたが、今後はしっかり若い世代から個々の基礎を固めていかなくては。
そう痛感させられる試合だった。

そして、メインのU-16。
試合順が呼ばれるまで分からない、という不思議なシステムの中、シードの山になったため、2回戦から。
そしてその2回戦が全く始まらない。
U-18は決勝まで終わったのに、始まらない。
ようやく始まったのが3時過ぎ。
そして、試合そのものもピリッとしない。
サーブミスが目立ち、セッター・ピユミは普段どおり全く上げられず、攻撃が激減。
相手が弱かったので、なんとか勝ったもののミスによる失点が多く、全く喜べない。
そして、翌日からの準決勝。
セッター・ピユミはどこに上げたらいいのか、全く考えられず、エース・ニランティカにボールが集まらない。
見る側としては非常にストレスフルな試合。
指示しても全く実行できない。
オドオドして腕が縮み、相手コートにトスしたり、後衛なのにブロックしたり、前衛なのにブロックしなかったり。
そしてサーブではラインクロス。
うっかりしていた。
彼女は俗に言う「チキン・ハート」、そして「内弁慶」
まあ、経験がそれを補うはずなのだが、県予選最後に犯したネットタッチの経験は、積極性を奪う結果になってしまったようだ。
やはり簡単ではない。
なんとか相手のミスに助けられ、ストレート勝ちしたものの、改善が見られないまま決勝へ。
決勝になると、ようやく相手もきちんと3回でスパイクしようとするレベル。
こうなってくるとセッターの役割は重要性を増す、というか、セッターが勝敗を分ける。
案の定、大事な1セット目を献上。
そしてムードも最悪なまま2セット目へ。
そんなムードのせいか、いつもは年下の割りに落ち着いて役割をこなしていたクスン、マヘーシャのレシーブまで不安定に。
決して気落ちしているのではなく、自分がなんとかしないと、と空回りし始めたのだ。
非常に苦しい展開の中、唯一好調な裏エース・ニローシャ。
バックアタックのトスが不安定なので、打ち切れないエース・ニランティカ。
それなら、一番練習しているニローシャとのコンビで攻めればいいのに、なぜかそこに上げないピユミ。
明らかにパニック状態。
そんな中、唯一落ち着いてレシーブをこなした前セッター・タクシッラ。
そのタクシッラが終盤、好サーブを連発し、なんとか2セット目は逃げ切り。
3セット目も中盤までもつれ、少々リードを許しつつ終盤へ。
一向にレシーブの安定しないマヘーシャをメンバーチェンジしよう、というスニルさん。
自分的にも迷ったところだったが、「悪いからメンバーチェンジ」という単純さが気に入らず、断固拒否。
きっとあきれていただろうが、「信じて我慢することが必要なんだ」とマヘーシャを信じることに。
できれば、メンバーチェンジはもう少し戦略的に使っていきたい、という単なる自分の理想を押し通してしまう形になってしまった。
この判断が正しかったかどうかは、試合が終わってみないと分からない。
本当にメンバーチェンジは難しい。

終盤になって前衛にきたニランティカに、ようやくトスが回り始め、なんとか逆転で勝利。
正直なところ、ニランティカの攻撃なら、悪くても大抵チャンスボールが返ってくるのだが、安定しないトス、レシーブのため、それが生かせなかった。
全く勝った気がしない試合、大会で、「ちょっと良くなかったね」と言う自分に、スニルさん曰く、
「ちょっとじゃない。たくさんだ」ときっぱり。
「自分と一緒にやるようになって、初めて1位になることができたね」と話すと、ニッコリと笑って一安心したようだった。

ただし、次に控える全国大会、こんな状態で優勝なんて不可能、というのはチーム全員が思い知らされた。
個々の役割に応じた練習や、場面を想定した練習など、今までやってこなかった練習の必要性が出てきた。
それでいてゲーム形式の練習は欠かせない。
この辺から、自分のやりかた次第で結果が変わってくる。
2008.10.24 州予選間近
連日の雨で、1日に1時間程度しか練習できない日が続く中、エース・ニランティカが戻ってきた。
明らかに格が違うので、今日の練習ゲームでは自分が相手チームに入ることに。
先月の全国大会の時とは違い、ローテーションはかなりスムーズ。
パスが高く上げれるということで新セッターになったピユミのトスも大崩れはしない。
県予選で攻撃力不足を痛感したレフト・ニローシャもちょこちょこ強打が決まるようになってきた。
ただし、州予選は片道3時間かかるため、前日出発。
ということで、ニランティカを入れての練習はたった一回、しかも雨のためゲームをほんの1セットポッキリしただけ。
男子は自分のトスで攻撃の機会が激増。
女子もそんな攻撃を結構つなぎ、双方ともいいリズムが生まれ、スパイクを打ち合うラリーも増えてきた。
自分が来たころのドタバタ感はかなり影を潜めている。
自分のアドバイスも少しレベルの高い内容になってきたので、自分的にはチームの成長を実感できた。
ただし、よくなってきたせいか、ミスした選手に「何してんの!?」的に怒ってしまう子が目立ったため、終了後ロングミーティングを敢行。

経験のないポジションの子や、初めて全国大会に行く子もいるのに、怒られながらいいプレーができるとは思えない。
チームとしての経験も浅く、練習量も少ない。
練習したことのないこと(ブロックやジャンプトス)でミスしても、それを怒る必要はない。
いいスパイクが届かないところにくれば、レシーブできないこともある。
これからどんどん相手は強くなる。
25対0で勝たなければならない訳ではないのだ。
ミスの内容をしっかり考え、次のプレー、今後の練習に活かせばいい。
そうやって考えながらプレーしていくことで、学んでいく。
学ぶことができたなら、次はそれを別の人に教えてあげる。
そうやって、選手が選手に教えていくことで、選手、チームは成長していく。
自分がいなくなるときが、必ず来るのだ。
教えあい、助け合いながら、いつまでも強いチームであって欲しい。
どうしても目先の失敗に目くじらを立てがちなところを、じっくり諭した。
それは、監督であるスニルさんへ向けての言葉でもあった。

解散後には、スニルさんとサーブレシーブの陣形、アタックに対する陣形を確認。
自分は各自のポジションをしっかり固定して、きちんと移動していくという方法を取っているのだが、スニルさんは少々渋り気味。
相手に応じてポジションを替えて、その場その場の役割をこなせるほど、まだ選手は成熟していないので、今は役割をきちんと限定して覚えさせることが大事、ということで押し切った。
ただ、今後いろいろなフォーメーションを作れる可能性を十分に秘めているチームであると、お互いに確信していることを知るには十分な話し合いになった。
それほど、個々の選手が成長している、成長していく手ごたえを感じているのだ。

精神的に幼く、細かな技術もなかった子どもたちだけに、成長は早い。
州予選で地区予選を勝ち抜いてきたチームと戦うことで、まだまだ伸びる。

負けても全国大会参加OKなんて、ほんの口約束で、いつひっくり返されても文句は言えない。
この国の約束や予定はそういうものなのだから、本当に要注意である。
仮にそんな条件で行けても、自分は全く喜べない。
しっかり実力で3位以内をキープして、全国への切符をゲットしよう。
自分は一度読んだ本は、ほとんど読み返すことがない。
ただ、最近1冊の本と偶然再会し、読み返してみた。
その本の中に、「すべては偶然ではない」という言葉が出てくる。
90年代終盤にちょっと話題になった「聖なる予言」という本である。
聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
(1996/06)
ジェームズ レッドフィールド

商品詳細を見る

なんとなく思いついたこと、ちょっといいなと感じたこと、理由はいらない。
感じることが、自分の人生をいい方向に導いてくれる。
その感じる力を大切にする。
その中で、自分の過去の人生を振り返ったり、人とのかかわりを考えてみたり、自分にできることを探してみたり・・・
そうすることで、幸福に近づいていく、といった「魂の冒険の書(スピリチュアル・アドベンチャー)」だ。

自分の人生、振り返ってみると・・・
自分の生まれた家族、友人、バレーボール、仕事との出会い・・・
高校、大学を選ぶとき、就職を決めるとき、仕事を辞めるとき、人を好きになるとき、旅に出るとき・・・
それぞれ、いろいろ考えることもしてきたが、特に理由はなく「ピンと来た」ということに端を発することも少なくない。
偶然、他に選択肢が考えられなかった、ということもある。
自分の感性を信じてやってみて、うまくいったこと、いい経験になったことが少なからずあるのだ。

以前読んだときも、そういう偶然や感性を大切にしようと思った記憶があるが、今はもっとそういう思いが強い。
いろいろな人との偶然の出会いから、いろいろなことを感じ、自分の人生をいいものにしていく。
それは誰にも与えられるチャンスだが、それをどう捉え、どう生かすかは自分次第。
自分なりに感性と思考をフルに使って、歩んでいる今の人生。
そして、全く予想のつかないこれからの人生。

いつか本の舞台となっているペルー・マチュピチュで、自分の人生を考えることにふけってみたい。
その時には、せっかくペルーまで行くのだから、自分の理由のない単純な夢である「モアイを見る」ことも実現させなくては。
きっと今までの旅にはなかった、新たな偶然が待っているだろう。

今、スリランカという国でバレーを教えているという偶然の中、偶然再会した本。
この国での生活も、残すところわずか1年8ヶ月。
精一杯生きていこうという気持ちを新たにする、エネルギーを得た気がする。
ここスリランカ・コロンボで、バレーのアジアユース男子大会が開催されている。
ユースと言うのはジュニアより一世代下の16~17歳。
2年おきに地域ごとの大会が開催され、アジアは3位までが翌年の世界ユースへ出場。
そのお手伝いということで、コロンボに行ってきた。

最後まで見たかったが、自分のチームの練習があるので、予選リーグのみ、とはいえ毎日観戦。
手伝いといっても、日本の応援とスリランカ連盟の方々へのあいさつ回り程度しかやることがなく、たっぷりバレーが見れた。
日本は実力的には十分上位だが、この世代で世界ランク1位のイランは圧巻。
予選リーグ初戦、日本はそのイランと対戦、5点差をひっくり返されるなどしながら、一セットを取るにとどまり、2位にて予選通過。
サッカー同様、強靭なフィジカル、身長も2m近いのがゴロゴロいるイラン。
バックアタックを絡めて5人が攻撃に参加する場面もチラホラ。
そして、兵役免除がかかっているらしく、気合が違う。
予選リーグ2戦目のインドとは大接戦。フルセットの末、日本勝利。
とはいえ、2mオーバーがゴロゴロいて、総得点で4点しか差がないあたりは、全く油断ならない強敵。
2位で予選リーグを通過し、準決勝では中国。
予選で見たときはインド同様、2mオーバーがゴロゴロ。
しかも、結構フィジカルも強い。
応援団長を務めてくれた先輩隊員の話では、2セット取られたあと3セット取り返すという大逆転の末、日本勝利!
明日は決勝でイランかインドと再戦。
自分的には、イランとやって返り討ちにしてもらいたいところである。

大会を通じて、他の国は「でかい」だけではなく、技術も日本とそれほど差がないと痛感。
タイ、タイペイなんかは小さいけどかなりちょっと前の日本のバレーに似てて、コンビが細かくて上手い。
イラン、インド、中国なんかは「年齢詐称なんじゃ・・・」と思わざるを得ないような、高さとフィジカルの強さを持っている。
仮に年齢詐称なら、それはそれで貴重な経験とすることができる。(そんなことはないだろうが)
こういう若い世代から、「世界」というものをしっかり受け止めて、がんばってほしいものである。
イランの監督はセルビア人、スリランカの監督はキューバ人。
日本人が呼ばれていないというのが、日本の男子バレーの世界における現実なのだろう。
久々にオリンピックに出れたことだし、それを弾みに、今回来た子たちにはまた世界の強豪の仲間入りを果たしてもらいたいものである。

一日オフがあった際、選手と一緒に大使公邸の昼食会に招待された。
実はチームの監督は元サントリーの大浦さん。
コーチは自分と同い年、全中で2人しかいなかった優秀選手だった本多さん。
そのほかスタッフの方もすごく感じのいい方々で、試合の空き時間や昼食会で仲良くしてもらいました。
監督・コーチには昼食会で写真まで撮っていただき、いい記念になりました。(近日HPにて公開予定)
そしてなにより、選手に一人、Y田クラブの大会に来て対戦したことのある子が!
2mにもうすぐなろうかという彼には、ぜひ将来の全日本を担ってもらいたい、と今後は勝手に個人的に応援することに。

いろいろうれしいことがあった大会だったが、実は一番うれしかったことは・・・
「オレンジ色のコートに立てた」ということ。
国際大会はたいてい板の上ではやらず、タラフレックス(!?)という特殊な床を張ってやるのだ。
これはそう簡単に経験できることではない。
日本なら国際試合と、Vリーグの首都圏の試合か、春高バレーの代々木体育館くらいしかチャンスがない。
大会に来ることが決まってから、隙あらばコートでバレーしようともくろみ、毎日インドアのシューズも持参していた。
スリランカらしいセキュリティをVIP扱い(連盟からVIP扱いの招待状が来ていた)という立場を活かし難なく通過。
試合の空き時間に、手伝いに来ている地元の子たちと対人。
ついでに、トスしてるとこや、ワイピング(床拭き)しているとこの写真を撮影。(近日HPにて公開予定)
結構やわらかくて、あれならサポーターいらないかな、という感じだった。
いつかはチームの一員として、こんなコートに立ってみたいものである。
2008.10.14 捕獲成功
先日、ちょっと用事があるというスニルさんに頼まれ、体育でバレーをしていた子どもたち(前にも書いたが放置プレー)をのんびり見ていたら、近くの草むらで「ガサッ」と不自然な音が。
普段は全然気にしないのだが、なんとなく見てみた。
すると、なんと、超至近距離に「カメレオン」が!!

ん?捕まえれるぞ?
けど、カメレオンって、咬むのか?咬んだら痛いのか?毒とか無いのか?

まったく知らない。
でも、捕まえれるものなら捕まえてみたい。
カメレオンを捕まえた日本人なんて、そう多くはいないだろう。
「へなちょこバレーボーラー・カメレオンを捕まえる」だな!

そこで、近くにいた子どもたちに「カドゥッサー(カメレオンのこと)いるぞ!捕まえれる??」と聞いてみた。
「捕まえれるよ!」と意気揚々と言いつつも、ギャーギャー騒ぐばかりでみんな近づこうとしない。
カメレオンはこっちでは「気持ち悪い爬虫類」として扱われているようだ。
これは、自分が捕まえるしかないな・・・
イグアナとかペットで飼えるんだから、カメレオンだって大差ない。
まあ、飼う気は無いが、捕まえたとこ写真に撮っとこう。

そこで問題。
カメレオン、走れるか。

正解、走ります。
なつかしのエリマキトカゲみたいで、結構速くてかわいいです。
自分が捕まえようとおもしろがってるのを見て、当然子どもたちも大騒ぎ。
しばし捕り物の末、無事しっぽを捕まえることに成功!

そして体育の時間終了で、学校に戻り記念撮影。
学校のすぐ隣に住んでいるスニルさんの奥さんには、
「家の中には入れないで!!」と半分叱られたが、いや~、久々に記念に残る写真が撮れた。
(近日HPにて公開予定)
2008.10.13 県予選終了
一夜明けて、U-16男子から試合スタート。
力の差は歴然なので、「いつもどおりやろう」とだけ確認し合い試合に臨んだ。
ところが、練習ではある程度安定しているレシーブが全くセッターに行かない。
そして、サーブが全く入らない。
相手はかなり荒っぽく、ミスも多いのだが、それ以上にこっちのミスで点数を与えまくっている。
応援している女子たちもあきれ気味。
結局、エース・ウィムッティのスパイクは2セットを通じて1回。
このウィムッティ、実は自分のトスならクイックも打てるくらいになっているのだ。
みんなそのスパイクを期待している。
でもそこまで行かない。
2セットとも、相手のミスとこっちのミスでどんどん得点が進むという、非常におもしろみのない試合に。
そして惨敗。
「やっぱりまだまだ練習不足だな。けど、学べることはたくさんあった。これからがんばって練習しよう」
予想していた結果だが、自分たちのできなさを自覚するには十分すぎる機会になった。

続いてU-16♀。
一番練習してきただけあり、取りこぼしなく決勝へ。
ただ、攻撃力のなさは心配どおり。
公式戦だけあって、ミスをずいぶん気にしていて、打てそうなボールもアンダーで返している。
まじめさが少々裏目に出ている。

先に行われたU-18♀決勝。
序盤少々競った展開になり、先行されてしまった。
ただ、全く動じる様子なくしっかり追走、終盤からサーブが冴えだし、きれいに逆転勝ち。
2セット目に入ると、キャプテン・マドゥのスパイクが好調。
ただ、決勝だけあって結構返ってくる。
それでも3連続強打の後、狙いすましたフェイントを見せるなど、完全に横綱相撲。
難なく1位通過の切符を手にした。

そしてU-16♀決勝。
1セット目序盤から相手の強いサーブに苦しみ、受身の展開。
気合が空回りして、ちょっとしたネットタッチやラインクロスで失点。
ずるずると1セット失う。
この国では、1度負けると途端に負けムードになるチームが非常に目立つのだが、先月の全国大会での経験で、
「粘れば分からない」と知った子たちだったので、
「いつもどおりで大丈夫。しっかり気持ちを切り替えて、思い切って攻撃しよう」
と伝えると、落ち着いた表情で2セット目に臨んだ。
相手の強いサーブに相変わらず苦しめられながらも、長いラリーをコツコツものにしてなんとか2セット目奪取。
3セット目、思い切ってこの日絶不調の新レフト・タクシッラと、思い切った攻撃が見られ始めた1歳若い新ライト・マヘーシャをチェンジ。
期待に応えたマヘーシャが結構打ち始めたのだが、意外と相手が返してくる。
その後、中盤から相手のサーブが当たり始め、4点のリードを許す展開。
早めのタイムアウト2回で、なんとか気持ちを切らさずに終盤にもつれ込み、最後の最後でようやくジュースに持ち込む。
先にリーチをかけたのだが、ネット際にあがった微妙なボールにブロックに行った新セッター・ピユミが、つい力が入りすぎネットタッチ。
その時点でピユミは顔を覆って泣いてしまっていた。
その後、相手の好サーブが続き試合終了。

ローテーションの練習にかなりの時間を割いてきたので、得点力不足や、ネット際の処理については、まだ手をかけていない。
スパイクによる得点力のなさから、なかなかリズムが作れない展開の中、相手の好サーブに苦しみながらも、コツコツつないでフルセットに持ち込んだ。
気持ちが切れるようなことはなく、足も動いていた。
夏場に練習したアンダーパスはある程度安定感が出てきた。

がっくりとうなだれている子どもたち。そしてスニルさん。

ただ、練習したことができていて、練習していないことが直接失点につながった敗戦。
今後何が必要かを知るには十分な経験になったし、2位とはいえ県予選クリア。
新セッター・ピユミも初めてにしては無難にこなした。
そして、新たに下の世代から加入したマヘーシャ、クスン、アヌルッディカも十分戦力として計算できることが証明された。
自分的には、今後の課題がはっきりしたことで、練習も組み立てやすいし、U-14男女の分も練習時間が増やせる。
負けた子どもたちのためにも、勝ち進まなくては。

スニルさんにそう伝えると、明らかに手ごたえを感じているようで、すぐに気を取り直していた。

次の州予選にはエース・ニランティカも合流するが、他のチームも県予選をクリアした強いチーム。
負けても全国大会参加OKという、少々おもしろくない状況だが、結局目指すところは全国一。
「結局全部勝って全国一になっちゃったんだから、あんなの関係なかった」
と笑って終われるよう、また戻って練習だ。
2008.10.13 県予選
全国大会へ向けての地区(県)予選といっても、こっちの大会だけあって、参加チームから対戦相手に至るまで、行ってみないと分からないと言う。
結構そういうことにも免疫ができてきているので、それほど気にはしていなかった。
ここでシステムを再確認。
県予選⇒州予選⇒全国大会
県、州とも3位まで次の大会に進める。
出発時間厳守を前日言い渡し、当日朝。
総勢30数名。
遅刻3名。ただし2名は15分程度で到着。
予想を裏切る好成績。こんなにみんな約束を守るとは・・・
ただ、一人が大幅遅刻のため、出発は1時間遅れ・・・OTL
マイクロバス1台9000円弱で貸切にて2時間ちょいかけて移動。

会場は大きなグランドで、きれいな芝。
参加チームは全部で50くらいかな?
ただ目検討なので、細かいことは不明。
試合順もよく分からない展開で、のんびり待っていた。

最初に初めて公式戦を見るU-14♀。
この子たち、非常に元気でみんな揃って掛け声だしながら試合するし、運動能力も高いので結構期待していた。
ところが、最初の対戦相手、明らかに弱く、案の定1回でバンバン返してきた。
少々戸惑い、序盤から競った展開に。
なにも慌てる必要ないのに、スニルさんが「こっちも後ろを狙ってどんどん返せ!」
ん??そんな練習してないよ・・・
チラッと言ってみたのだが、スニルさん、かなり熱くなっていて、変更なし。
テニスバドミントンみたいな試合に。
結局1セット目はジュースで負け。
しかも最初にリーチをかけていたのに、こっちのサーブの時に、なぜか前衛の子がネットタッチ。
明らかにいつものリズムでできていない。
「練習どおりしないとだめだ」
自分がポツリともらしたとき、U-18♀のキャプテン・マドゥが、
「Sir!言ったほういいよ!」
ただ、この子たちは自分がU-16♀に結構時間を割いている間、スニルさんがかなりの時間見てきたチーム。
スタッフ2人が違うことを言って子どもが戸惑っては本末転倒。スニルさんの立場もある。
スニルさんに任せてみたのだが、結局練習した3回でスパイクにつなぐ展開はほとんど見られず、あえなく敗退。

やってしまった。
言うべきことを言わなかった自分。
「申し訳ない。いつもの練習どおりにしないといけない、と言わなかった自分がいけなかった」
「いつもの練習どおりにさせなかった自分たちスタッフが良くなかった。子どもたちがかわいそうだ」
スニルさんは無言でうなずき、言ってくれなかった自分にすごく悲しそうな表情を見せていた。
きっと自分が言えば、スニルさんはきちんと聞いてくれたと、この時になって確信した。
遅すぎる。なぜあれだけ話し合いながらやってきた仲間を信じられなかったのか。
その結果、子どもたちは泣いている。

自分はこのチームで信頼してもらえるようにがんばってきたし、実際にみんな信頼してくれている。
期間を考えると、かなりまとまったチームになれているのだ。
それを信じられなかった自分。
そんな自分の弱さが、しっかりチームに現れ、結果として突きつけられることとなった。

ただ、ここで打ちひしがれている訳には行かない。
まだまだチームは3つもあるのだ。
続いて、事実上引退しほとんど練習せずに臨んだU-18♀。
さすがに、全国大会での経験からか、非常に安定したプレーを見せる。
難なく2勝し決勝へ。
しかもちょっと上手になっていて、ミスがほとんどない。
そして、多少ミスしても目くじらを立てて怒ったりせず、非常に落ち着いている。
あの悔しい敗戦はかなりのいい経験になったというのが、手に取るように分かった。

そして次も初めて公式戦を見るU-16♂。
明らかに練習は少ないし、技術もまだまだ。みんなまだ14歳なので、来年を見越しての参戦。
「経験を積んで、次へのスタートにしよう!」と前向きに臨んだが、相手はなんと平均身長で15cmは高い。
一人はかなり上手く、ガンガン打つ。
明らかにレベルが違う。
ただ、他のメンバーは結構荒っぽくてミスも目立つ。
「いつもどおりやろう」
ところが、試合開始後間もなく大雨。
そしてついには明日に順延するという。
お!雨天順延は初めての経験だ。
そしてなんと、この時点で、一番時間をかけてきたU-16♀は試合をしていない。

主催者側からなにやらスニルさんに話があった。
神妙な表情で戻ってきたスニルさん。
「連盟から連絡があったそうで、エース・ニランティカがいないから、予選なしで全国に行かせてくれるって」
なんだそりゃ??

苦笑いするスニルさん。一応参加したければ試合は組むという。
ただし、出場権を得られなくても全国大会には参加できるという。
そんなのありかよ??
ユースのキャプテンがいない間に、チームが負けて全国に出られないとなっては、うまくないようである。
「この国はそんな風なんだ」
偉い人の権力は絶大なのだ。

ただ、今回は先月の全国大会で大接戦を演じたメンバーは、U-18になっているので、事実上全く別チームになっている。
上の世代での経験は皆無。
「経験を積むのが大切」
この考えはチームにしっかり浸透している。
そして、ニランティカが海外遠征でいなくても、きちんと予選は勝てるようにがんばってきた。
貴重な経験の場を奪われては困る。
ただし、お金もかからなくなるし、全国へ行くだけなら、それも悪い話ではない。
正直、かなり貧しい子たちなので、それでいい、という子もいた。

ただ、「自分たちの目的は全国出場ではなく、全国一。そのためには予選で経験を積むのはどうしても必要じゃないか?」と聞いてみた。
貧しい家庭事情を思えば、それどころではない、というのも十分分かる。

スニルさんもその点で非常に困っていた。
何を隠そう、スニルさんは子どもたちの金銭面でかなり苦労しているのだ。
実際にかなり立替ていたり、靴を買ってあげたりもしている。
ただ、これが「困っている人は助ける」というスリランカの文化なのだ。
この国の人たち、特に豊かでない人たちはそうやって助け合いながら生きている。
ただし、「外国人に親切にする」という文化もあり、自分がお金を出しても、決して受け取らない。
矛盾としか思えないが、スニルさんは決して譲らない。

しばらくして子どもたち、「やっぱり試合しよう」と言ってきた。
経験は必要だし、当然途中で負ける気なんかない、というのだ。
よく言った。
スニルさんも、子どもたちからそう言って来たことで腹が決まった。
当然自分も。

主催者側に伝え、明日試合があることに。
そうなると、翌日のバスの手配。
チームが多ければ2日間になるかも・・・とは聞いていたが、事前の準備という習慣がほとんどないので、なったときに準備するしかない。
負けた子達は返さなければいけないし、明日試合がある子はどこかに泊まったほうが楽。
こういうときに助け合うというのも、スリランカならではの文化。
ただで泊めてくれるところを求めて、学校のお坊さん(専属のお坊さんが各学校にいる)伝いにお寺を当たってみたが不発。
結局、スニルさんの友人宅に、女子20人弱を無料で泊めてもらうことに。
翌日は安いバン(いつも使っているイスズ・ファーゴ)で男子とスタッフのみで来ることにして、早く試合の終わりそうな男子は通常のバスで帰ることに。
スニルさんのこの辺の手際のよさには舌を巻いた。

大雨の中、家に戻ったのは9時過ぎ。
翌朝8時出発は少々堪えた。
けが人が出た。
手押し車をやっていて、右手薬指骨折。
守備の要として、先月の全国大会でもスタメンだったチャンディマだ。
張り切って猛スピードでやっていたところ、変な風に指が重なってしまったのだ。

彼女は結構学校・練習にこない。
バス代がないのだ。
そのかわり、来たときは一所懸命。
大会で負けたが、「スリランカ一」を目指せると思い始めてからは、明らかに目つきが変わっていた。

聞けば、親父さんは酒浸り、お母さんは精神的に参っていて、心の病を患っているという。
兄弟も多く、小さな子どももいる。
そして、みんなそれを知っている。

実は、自分のいる「St.MATTHEW'S COLLEGE」は、そういう貧しい境遇の子が非常に多いそうだ。
ちょっと前に国立である「DENIYAYA CENTRAL SCHOOL」から男子選手が練習に来たことがあったのだが、そのメンバーはきれいなシューズを履いていた。

ケガした当日、すぐにデニヤーヤの病院、といっても朝と夕方だけ先生が来る小さい診療所で診てもらったが、レントゲンはない。
翌日、一番近い大きな町アクレッサの検査センターみたいなところでレントゲンを撮り、明後日来いと言う。
折れてるかな・・・と思っていた自分としては、そんなに悠長なことを言っていていいのか、不安でしょうがなかったが、本人はその比ではなかっただろう。
アクレッサでのレントゲン撮影、往復で4時間かかるため1日がかり、自分と女の先生が付き添った。
なんとか夕方の診療時間内に持って来れたので診療所に行ってみたが、なんと休診。
翌日再度行ってみたところ、レントゲン写真を見て「もっと大きな病院で見てもらう必要がある」と言う。
世界遺産で有名なゴール、県庁所在地のマータラに行けと言うのだ。
都合3日間放置。
自分はケガ直後、添え木をして固定させていたのだが、最初の診察で外されていた。
この3日間全部自分は一緒に行ったのだが、医療面で明らかに途上国だな、と痛感させられた。

そして、その後2日間、チャンディマは学校に来なかった。
家には電話もなく、連絡は取れない。

やきもきしていたが、3日目に現れた。
近所の診療所的なところ(少々怪しい)で診てもらい、骨の位置をまっすぐにはしてもらったと言う。
そこでも、きちんと病院に行くよう言われて来ていた。
ただ、親が一緒に行くことはむずかしい。
チャンディマは複雑な表情で黙り込んでいた。
5日後に全国大会の県予選が始まるという連絡も、チャンディマが来た矢先に届いていた。
「全国大会までには良くなる」
自分にはそうとしか言えなかった。
そして自分は練習があるためグランドへ。

学校の先生たちがああでもないこうでもない話し合った結果、近場(とはいえ往復数時間)の「アーユルヴェーダ」の病院で見てもらうことに。
「アーユルヴェーダ」というと聞こえはいいが、この国の医療のことを思うといささか不安だった。
「アーユルヴェーダ」というのは、インド、スリランカの医療(癒し系っぽい)としては有名だが、骨折で何ができるのか・・・
ただ、ゴールやマータラへ行くとなると、朝4時に出て、丸一日ががりだと言う。
折衷案としては妥当なところだろう。
話がまとまってすぐに女の先生が付き添って出発。

自分も一緒に行くと言っておいたのだが、グランドで練習中だったので、なにも知らされていなかった。
この辺の自分の置かれている立場も少々微妙なのだが、モタモタしてられないという雰囲気だったので、まあよし。

戻ってきたチャンディマは、概ね診察が終わったことで、ようやく笑顔も見せ始めていた。
ただ、県予選まであと数日。
唯一の得点源であるニランティは、ユース代表のキャプテンになり、台湾遠征を控えコロンボで合宿生活中。
先月の全国大会後、一緒に練習すらしていない。
そんな中、新チームは、最近メキメキオーバーパスの上達したピユミをセッターに据えると言う大英断を敢行。
前セッター・タクシッラを小柄ながらミスが少ないということでレフトに。
全国大会には行けなかった1歳年下のメンバー3人を入れ、試合に臨む。
せめてもの救いはその3人が結構アンダーパスが安定しているということ。

ホントに得点能力がない。
そして、気合十分で思い切り打ちたがるからスパイクミスが多い。
その上、今回はU-18♀、U-16♀♂、U-14♀と4チームがゲーム形式の練習をしているので、練習量がかなり少ない。
自分的には非常に不安で、こっそりスニルさんに不安を漏らしたら、真剣な表情になり「そのとおりだ」とうなづいていた。

雨が降っても練習を止めず、自分のアドバイスはきちんと聞き、トレーニングも熱心。
でも、技術はまだまだ。
ただ、ローテーションやポジションの移動が思ったより覚えが早く、ラリーは長くなってきた。

U-14♀は、なんとU-16♀同様、前の世代U-12当時に全国3位だと言う。
スニルさんは正直なところ、どこが勝ってもおかしくないようなレベルなので今まで言わなかったようだ。
ただ、結構運動能力の優れた子が多いので、少々期待できそう。

U-16♂もなんとかローテーションに慣れ始めてきた。
夏場にいつも女子の練習をサポートしたウィムッティ、ビナラ、サハンはアンダーパスなら平均以上はできる。
スパイクはさっぱりだが。
ただし、まじめで気合は十分。
覚えの悪い子を叱る子も出てきた。

いろいろ不安と期待が入り混じる中、たった5日前に連絡が来た県予選は3日後だ。
2008.10.03 セレクション
10月にあると言われている(諸外国同様予定がはっきりしない)全国大会を目指して練習をしているのだが、スニルさんが・・・
「10歳のクラスのセレクションをしないといけない」
と言い出した。
次の大会はU-12、U-14,、U-16、U-18に分けて行われるのだが、翌年を見越して、この時期に10歳の子たちから選んでいるらしい。
ちなみにいなかったりする世代も多いのだが、そういう今存在しないチームというのは、子どもが練習に来なくなってチーム消滅となっている。
実はスニルさんは「俺は生徒にはちょっと厳しいんだ」と言っていて、授業、練習を見ていてもそれは分かる。
厳しいのを嫌がる子は来なくなり、スニルさん一人ではたくさんのチームを見れないこともあって、それでおしまい。
この上、U-10で男女のチームを作ると言う。

どんな風に選ぶのか聞いてみると、苦笑いしながら・・・
「男女15人ずつ選ぶだけだ」と一言。
詳しく聞いても、体育の授業でバレーをさせ、それを見て選ぶだけだと言って、いたずらっぽく微笑んでいる。

しつこく聞いてみると、単純に大勢をコートに入れて試合をさせて、できそうな子を探すだけ。
ただし、ほとんど選択要素を見出すことができないので、選んだ後、練習させてふるいに掛けていくと言う。
「来なくなる人数を見越して、最初は15人選ぶ。残るのは何人か、毎年まちまちで分からない。選んで始めることが大事なんだ」
なるほど。
子どもたちは、とにかくバレーがしたい。
他にやることがないのだ。
そういえば、U-14のメンバーも放っておけば、勝手に1時間でも2時間でも試合をして盛り上がっている。
得点板がなくてもきちんと得点を数えれるあたりは、たいしたものである。
ちなみに男子はクリケットが好きなので、バレーには来なくなるそうだ。

メインとなる年上のチームが練習しているのをスニルさんが見つつ、小さい子たちには放置プレーさながらに試合をさせ、ボールに慣れさせていく。
とにかく試合をさせて、育ててきているのだ。
その結果、「基礎がしっかりしている」というのではなく「ボールに慣れている」という言葉がぴったりの子たちだ出来上がる。
スニルさん曰く「とにかくやらせてみることが大事なんだ」
そういうやり方もありだと、自分は思うので、都合5チーム(U-14♂♀、U-16♀、U-10♂♀)になることも気にしないでやってみることに。

セレクションはすべてやってみてくれ、と言うので、何人から選ぶのか聞くと、男女合わせて90人から、2時間かけて選ぶと言う。
たいしたことはできない子たちなので、時間を掛けるだけ無駄、ということで、2時間ポッキリ。
早く終わってもいいと言う。
一応、体育の授業的にしたほうがいいかと思い、整列、準備体操からやってみた。
駒ヶ根での派遣前訓練の朝の集いで、合唱を指導してくれた人や、エアロビを全員にさせてくれた人が非常に参考になった。

準備体操まではノリノリで盛り上がったのだが、一人で90人の10歳児を相手に、バレーのセレクションをしながら、きちんと面倒見るのは不可能と判断。
その後は、いくつかのチームに分け、2チームずつ試合させ選ぶことにして、あとのチームは放置。
実はここの体育の授業は、体育の先生ができない(スニルさんしかいない)ことが多いので、女子はバレーボールだけ預けて放置(着替えができないという理由もある)
男子は勝手にクリケット、なんて感じでやっている。
体育は教室での講義がきちんと組まれているので、スニルさんはそっちをやらなくてはならず、実技は教える人がいないのだ。
だから、自分が試合を見ながら、ほかの子を放置しても、誰も気にしていない。
放置された子たちも、なんの疑問も持たず、勝手に遊んだり、女子はお茶したりしている。
ただ、子どもたちはバレーがやりたいらしく、「私を選んで!」「俺を選んで!」と大騒ぎ。
ランニングの掛け声やトレーニングを真似してみせる子もいた。
どうやら、ほぼ全員、興味、意欲はある。

ただ、10歳児がなんとなくやっているバレーなので、選ぶのは一苦労。
全然選ぶ理由が見つからず、数人がリストアップされただけになりそうだった。
そんな中、スニルさん登場。
「もう少し選んだほうがいいかな?」と伝えると、「確かに・・・明日またやってみよう」と言うことになった。

結局2日・4時間かけて、男子10人、女子17人を選抜。
選んだ子たちで、毎日午前中2時間使って練習していいと言う。
ん?授業はどうすんだ?
授業は免除されるらしい。
それだけバレーに理解があるということか・・・なんかちょっと違う気もする。
そんなに都合よくやらせてもらっていいのか・・・

自分がバレーを始めたのも10歳から。
そのときにどんな指導者に出会うかは、非常に重要。
自分はそのときに教えてくれた人の言葉が忘れられず、今ここにいる。
まるっきり預けてくれているので、自分次第で良くも悪くもなる。
早い時期から自分が教えることで、かなりその後が期待できる、とスニルさんは言ってくれている。
とにかくやってみるか。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。